文化祭川柳大会

四季酩酊 第125回

酒坊

言い古された言葉であるが「芸術の秋」である。

とうりゅう会の山口早苗講師が選を務める「平成30年度文化祭川柳大会」に参加した。会場は浅草の花やしきや浅草寺の裏手の、言問通りにある「雷5656(ゴロゴロ)会館」だ。言わずと知れた「雷おこし」の常盤堂の建物だ。地下鉄を降りて雷門まで来ると、雑踏で早歩きができない。11月11日の日曜日の10時半だ。仲見世商店街を通っていたら遅くなるので、横道を急いだ。

5656会館の名前は知っていたが見るのも入るのも初めてだった。社史によると、昭和61年開店とあるからまだ31年の歴史か。外観は御殿風で面白いが中の老朽化が酷い。エレベーターが分からず、2階までしかエスカレーターは動いていない。2階から階段を利用して5階の「ときわホール」に辿り着いた。

会場に着いて驚いたのは主催の川柳人協会の竹本瓢太郎代表が、11月5日に逝去されていた。12日が85歳の誕生日を迎える筈だった。長身で飄々とした川柳人の遺影に、手を合わせ、句箋を投句箱に入れた。

入選句は『巡る』(木﨑栄昇選)「やがて来る終活の日の息づかい」「残された巡る季節を抱きしめる」、『模様』(加藤ゆみ子選)「猥雑に愛の絡んだコンコース」、『柔らかい』(大野征子選)「耳たぶに触れているうち眠くなる」「しなやかに男かわして行くおんな」、『力量』(西潟賢一郎選)「風船ほどの力量で生きている」

25日には「川越川柳大会」が待っている。

柔らかな言葉で本音ついてくる 酒坊