第274回 「成田山新勝寺に参詣し、鰻で舌鼓」を実施しました

健康歩こう会第274回例会は、成田山新勝寺にお参りして、ご当地の名物鰻で舌鼓を実施しました。天候は快晴の下、参加者は成田駅に集合しました。

実施日   2023年10月21日(土曜日) 11時集合
参加者   15名
天候    
すがすがしい秋の快晴

成田への集合には、JR線、京成線のどちらも利用できますので、集合場所は両鉄道駅の中間にある「成田からくり時計」の前が集合場所です。
本日のコース概略の説明のあと早速出発です。新勝寺の中は、ボランティアガイドに説明をお願いしていますので、コースリーダーは新勝寺以外の説明になります。説明を始めていた際、11時丁度になり、からくり時計が音楽とともに動き始めました。説明を一時中断して、からくり時計の見学です。成田山新勝寺にゆかりの深い歌舞伎俳優「成田屋」と呼ばれている「市川団十郎」が登場して参拝客を歓迎してくれました。

【成田山新勝寺】
高幡不動(東京都日野市)、大山不動(神奈川県伊勢原市) などと並んで参拝者の絶えることがないお不動様として有名な成田山に本日はお参りです。新勝寺には年間1000万人を数える参拝者が訪れます。

【電車道】
「宗吾聖堂」と成田山の総門前を結んだ千葉県最初の電気鉄道(約5Km)が明治43年に開通しました。宗吾聖堂にも大勢の参拝客が訪れていますので電気鉄道が建設されたものですが、沿道・特に成田山の参道にあるお店からは大反対の声がありました。電車が開通すると参道を歩く人が減り、参道のお店の売り上げに影響するからです。それでも電気鉄道は開通しましたが、当初予定された参道を通るルートではなく別に設けられ電車道を新たに作りました。この電気鉄道は「成宗電鉄」と呼ばれていましたが、交通の邪魔になるなど反対派が根強く戦争の影響もあり昭和19年に廃線となりました。約30年の歴史で幕を閉じた鉄道です。線路は、鉄を供出させられてしまいましたが、今はこの道を車が走る道路として利用されています。深く大きな谷を電車を走らせるために土手を築いたことが良くわかる場所まで行きなるほどと納得です。ちなみにここを走っていた電車(車両)は現在も北海道の函館の街で「函館ハイカラ号」として元気に走っているそうです。

【薬師堂】
スタート地点の「成田からくり時計」まで戻り、今度は新勝寺に向かって参道を進みます。参道の途中に「薬師堂」というお堂があります。新勝寺の本堂として使われていた建物で明暦元年(1655年)に建立されました、現在の新勝寺の中では最も古い本堂ですが、次々と大きな建物に立替えられました。水戸黄門で有名な光圀公や初代の市川團十郎もお参りをされたとされる本堂です。

薬師堂から新勝寺方面を見ると、大きな屋根が見えています。新勝寺の「総門」ですが、ここでボランティアガイドと待ち合わせです。この後は、二人のボランティアガイドさんに説明をお願いしましたので参加者も8名と7名の二つの班に分かれての行動となりました。

以下はガイドさんの案内で回ったところです。

【総門】
新勝寺開基1070年の時(16年前=2007年平成19年)に建立されました。成田山新勝寺の表玄関ともいえる堂々とした建物です。上を見上げると干支の彫刻が見守ってくれています。

【仁王門】国指定重要文化財
門の右側には那羅延(ならえん)、左側には密述(みっしゃく)金剛像の二体の仁王が奉安されています。門の裏側には、広目天、多聞天の二天が奉安されています。門の中央には、大きな赤い提灯があり、「魚がし」と書かれており、浅草の浅草寺を思い出させます。この大提灯は魚がしから寄付されたもので、日々命ある魚を殺生して商売をしているという事から新勝寺に寄付をされたものという事です。大きな提灯は真鍮製とのことで重さが800Kgにもなるそうです。浅草のものは竹と紙でつくられているので軽いそうです。

【三重塔】国指定重要文化財
正徳2年(1712)に建立された国指定重要文化財です。2008年に修復がされ、漆塗りの採色が美しい建物です。数多くの彫刻が施されていますが、日光東照宮を造成したときの職人たちが、新勝寺でも腕を振るったとのことです。ぐるりと取り囲んでいる数多くの龍の彫刻も素晴らしく、よくみると、角が2本、角が1本、角なしの龍もいます。屋根の下側に描かれた雲と水の流れをあらわす模様は、絵を描いてあるように見えますが、よく見ると彫刻で彫ってあります。細かなつくりにも驚きです。

【一切経堂】
仏教を開いた釈迦の教えを文字にしたものを「経蔵」、仏教の規律を「律蔵」構成の仏教徒が注釈したものを「輪蔵」といいますが、この三蔵の総称を「一切経」と言います。この建物では「一切経」を収納してあり回せるようになっています。一回り回すと、一切経すべてを読んだことになるとの教えがありますが、残念ながら今は回すことができなくなっています。

【大本堂】
昭和43年(1968年)に建立された新勝寺の中心道場です。堂内にはご本尊の不動明王をはじめとして四大明王、平成大曼荼羅が安置されています。御護摩祈祷が毎日行われています。七五三のお参りに親子ずれがお祓いを受けていました。

【平和大塔】
昭和59年(1984年)建立。不動明王の生き抜く力を表した塔です。高野山の根本大塔とそっくりです。外から見ると3階建てに見えますが、中は5階建てになっているそうです、普段は1階、2階しか行くことができません。1階には7代目市川団十郎が寄進した額などが展示されています。

【釈迦堂】国指定重要文化財
今の大本堂ができる前に、本堂として使っていたお堂で、1858年(安政5年)に建立されました現在の大本堂が建設される際、今の場所に曳家で移されました。

【光明堂】国指定重要文化財
釈迦堂が本堂として使われていたその以前に本堂として使われた本堂です。1701年(元禄14年)に建立されました。

【額堂】国指定重要文化財
861年(文久元年)年に建立された重要文化財で、1986年(昭和61年)年に修復されました。ご信徒から奉納された額や絵馬などをかける建物で、江戸時代に奉納された貴重な絵馬や、様々なモチーフの彫刻は、目を見張るものがあります。また、七代目市川團十郎丈から寄進された石像があります。

まだまだ見どころは沢山ありますが、時間が来ました。案内していただいたガイドさんともお別れです。1時を少し過ぎましたが、おいしいうなぎを食べるためには少しお腹を空かした方が良いとの意見もありましたので、登り坂を進んで予約していたうなぎ屋さん「近江屋」さんに行きます。今日は土曜日であり、七五三のお参りをする人もありましたので境内・参道はにぎわっています。
美味しい鰻と冷たい生ビールがおなかに応えます。(なんと、生ビール1杯は会のほうから出ることになりました)

本日のコースはこの食事が終わったところで自由解散としました。
最後に次回の案内として11月3日の「早川徳次生誕130年特別例会」、11月18日の11月例会 横浜関内地区の「絹の歴史と氷川丸」の案内がありました。
新勝寺のまだ見ていない場所の見学をする人、お札やお守りを買う人、参道を駅まで歩いて店舗で土産物を買う人などそれぞれ自由に時間を使って帰宅されたようです。満足できる一日でした。

以上
文章作成   柿本政昭
写真撮影   有田知義
同上    込山廣明
同上    伊東哲也

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください