第1ブロック「防衛省・自衛隊 市ヶ谷台ツアー」実施報告

第1ブロック第13回イベントは旧シャープ市ヶ谷ビルの先、高台に位置する防衛省・自衛隊施設の見学コース「市ヶ谷台ツアー」を実施しました。
実施日 2024年9月6日(金)
集合場所 JR市ヶ谷駅
参加者  26名
天候   ウロウロしていた台風が弱まった後の週末、猛暑復活を思わせる暑い一日でした。

現役時代と変わらぬ朝の早い時間帯の集合で、通勤ラッシュにもまれてくる人がほとんどだったと思われますが、遅れる方もなく思い出深いJR市ヶ谷駅に集合。指定されていた入門チェック時間に合わせ防衛省正門に向かって出発しました。
「日頃は立入ることができず見学も難しい場所に入ることができるので第1ブロックのイベントは必ず参加する」との発言をする参加者もいて、幹事としてはうれしい発言です。

今回は第1ブロックだけでなく多くのゲストの方々もご参加いただきましたので、意義深い施設の見学だけでなく楽しくにぎやかに旧交を温めることもできたイベントとなりました。

正門では多くの警備員が目を光らせていて、物々しい雰囲気が伝わってきました。場所柄”ふらっ”と立ち寄れる場所でもないことが感じられました。

正門に到着するとほどなく係官がやって来て「登録名簿順」に身分証明証との照合が行われました。そして、入門証が配られセキュリティーゲートを通過して構内へ入りました。

◎この地の歴史

昔にさかのぼると、防衛省が所在する市ヶ谷地区は、江戸時代には旧尾張藩の上屋敷があった。明治7年には旧陸軍士官学校が開設、昭和16年から大本営陸軍部、陸軍省及び参謀本部が移駐。戦後は陸上自衛隊東部方面総監部などが置かれた。2000(平成12)年には赤坂にあった防衛庁(現防衛省)が移転。現在は防衛省市ヶ谷地区として同省庁舎や中央指揮所がおかれた日本の国防の中核となっていて、25ヘクタールの敷地に自衛官を含め約1万人の職員が勤務するに必要な施設が配置されている。

 

いよいよ数名の専門説明員が付き「市ヶ谷台ツアー」が始まりました。高台にある庁舎群へは、エスカレータを利用して上がります。そしてメインの庁舎A棟の正面向い側に集まり、目の前が儀仗広場であること及び左右の庁舎群の役割などの説明がありました。

◎説明された主な庁舎群の役割

・庁舎A棟は目の前に建つ官公庁最大規模の庁舎。防衛の中軸で大臣をはじめ内部部局、統合幕僚監部、陸・海・空各幕僚監部等の防衛の中枢機関が使用している。
・向かって左の高さ220mの鉄塔が立つ庁舎が自衛隊の通信局舎である庁舎B棟。
・その間で2棟連なった庁舎がC棟。情報本部などの情報関係機関・部隊が使用。
・この他、職員の福利厚生の場である厚生棟などの紹介があった。

この後、いよいよ向かって左奥に所在する真っ白な市ヶ谷記念館へと歩いて行きます。暫くすると記念館前に到着。ここは歴史を今に伝える建物で、その一部が移設され残されているところです。入館前に全員で集合写真を撮った後、中に入りました。猛暑並みの暑さからクーラーが効いた館内(大講堂)に入り、生き返った様子が伺えました。

 最初は大講堂内の椅子に着席し、市ヶ谷台の歴史ビデオを視聴。江戸時代から現代に至るまでの変遷を映像でしっかりと確認することが出来ました。更に説明員からは、戦後行われた極東国際軍事裁判(東京裁判)のビデオ映像や天皇陛下がお座りになられた玉座を中心に現場との比較、照らし合わせしながら違いやポイントなどの説明があり、当時の模様がよりリアルに伝わってきました。説明が終了した後は、旧軍の資料や制服なとの展示品を見学しました。

市谷記念館全景

◎市ヶ谷記念館とは

庁舎A棟の場所にかつて存在した「1号館」を歴史的建造物として移築・復元した。

・大講堂:極東国際軍事裁判の法廷として使用された大講堂を移築。旧軍の資料や制服なども展示している。
・旧陸軍大臣室:陸軍士官学校時代は学校長の部屋、その後陸軍大臣室として使用された。
・旧便殿の間:陛下が御休憩の間を移築。

次に2階に上り大講堂を見渡す通路を通って「旧陸軍大臣室」へ入りました。同室の変遷や出来事、そして天皇陛下来館時に使用される「便殿の間」の特徴などについて、きめ細かい説明を頂きました。特に1970(昭和45)年11月25日に起こった作家「三島由紀夫事件」で、今も刀傷を残している当時の総監室のドアなど、印象深い場面もありました。

市ヶ谷記念館を出ると外は再び猛暑並みの暑さでしたが、館内の冷気で元気を取り戻した一行は、記念館の脇から庁舎A棟の裏側に位置する福利厚生棟に向かいました。途中旧日本軍と関係の深かったインドネシアの将軍象の傍を通り記念館の裏側に出て、そのまま長い自衛官の宿舎に沿って暫く歩いて行くと、庁舎A棟の真裏に厚生棟がありました。まずはお土産店で買い物です。皆さん夫々買い物を楽しみ、お土産を手にぶら下げながら次の見学先に向かいました。

階段を上がり、陸海空自衛隊の装備品を展示する「広報展示室」に案内されました。そこには大型スクリーンが備えられていて、早速自衛隊の活動模様が放映されました。その後、様々な展示コーナーを見学し、多くの防衛省・自衛隊の役割などの知識を一層深めることが出来ました。

予定時間通りツアーが終了し正門を出ました。ここで見学のみの方とはお別れし(ご参加有難うございました)、23名の方々と昼食懇親会場に向かいました。

 会場は歩いてすぐのグランドヒル市ヶ谷地下の中華料理店です。いち早く着席し冷たいビールをグイッと飲みほし暑さを吹き飛ばしました。そして中華料理で空腹を満たしながら楽しいひと時を過ごすことが出来ました。ご参加頂いた皆様、お疲れさまでした。

文章作成   広田彰夫
写真撮影   辻井勝
       込山廣明
       柿本政昭

 

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