第8回 鎌倉時代の箱根越え「湯坂路」を歩く
遠遊日: 2015年4月22日(水)
コース: 小涌谷駅 ~ 千条の滝 ~ 鷹巣山 ~ 浅間山 ~ 長い石畳 ~ 湯坂山城址 ~ 箱根湯本駅(解散)
新緑の箱根を歩こうと14名の会員が箱根湯本駅に集まりました。
箱根の山は、「箱根の山は天下の険」と謳われています様に古来から現在に至るまで難所の一つに数えられています。箱根の山を越える道は時代によって大きく変わりました。
江戸時代徳川家康が京都に至る東海道を整備し難所と謳われた「箱根八里」が旧東海道でそのルートは小田原から湯本に入り須雲川沿いに畑宿を経て元箱根至る高低差800mを越える道で現在も苔むした石畳が残っています。しかし、平安時代には遠回りながら箱根峠より楽な足柄峠を越えて御殿場に下りる道が官道でした。が富士山の噴火でこの道が通れなくなると旧東海道沿いの須雲川の北側に連なる山々の尾根をたどる道が開かれました。その一部が約8kmの道程の「湯坂路」で、鎌倉と京都を結ぶ幹線道路であったことから「鎌倉古道」とも呼ばれています。アップダウンもある道ですが今回はこの道を歩きます。
箱根湯本駅から登山電車に乗り変えて3度のスイッチバックを体験し、小涌谷駅に到着。
今日のコースの説明があり、新会員の紹介後ストレッチ体操で身体を入念にほぐし、出発まずは箱根駅伝で選手が来ると止まる登山電車の踏切を左に見て山道へ入ります。だらだらとした住宅地を行きますが道脇には会社の保養所などが点在しています。歩くこと20分程で「千条の滝」が現れました。高さ3m、幅20mの小さな滝ですが前日に降った雨で水量も多い様でした。この一帯は明治時代に温泉地として開発されましたが最近の経済状況の影響もあり、保養所などは閉鎖され寂しくなっているようです。滝つぼの辺りにはベンチもあって写真を撮る人や中年のグループが休憩していました。緑も綺麗で気持ちの良い休憩でした。ここから鷹巣山目指しての登り道です。蛇骨川に沿っての道は周りに囲まれた木々の間をうねる様に続いています。木々の合間から見える景色は駒ヶ岳の様で、手前には別荘地や保養所の建物が白い壁を光らせていました。
何度か休憩を取りながら進むこと30分、湯坂路の小涌谷分岐に到着です。
先ず今日の第1の難所、鷹巣山を目指します。このコースでは一番高い山(834m)で厳しい上り坂が待っていました。九十九折の古道には石畳も所々に残っていますが今は要所要所に滑り止めの階段が出来ています。悪戦苦闘はしたものの頂上(と言っても何もない広場ですが)に到着、しばらく休憩。天気の良い時には、金時山や明星ヶ岳と言った箱根の山々が見えると言われていますが、今日は生憎の曇りがちな天気で見ることはできませんでした。鷹巣山には秀吉の有名な「小田原攻め」の際、後北条氏がこの周りに防御用の城(と言っても小高い丘ばかりで砦と言った方が正しいのではと言う説もあります。)を沢山築いたと言われています。休憩後今度は今上がってきた道を下ります。箱根の山は急峻な山が多く一気に標高を上げるため一段一段が厳しいものになっています。下りの方が膝に辛さがきますので慎重にならざるをえませんね。やっと小涌谷分岐まで戻ってきました。ここから10分程で浅間山(せんげんやま)に到着です。今日は平日にも関わらず沢山のグループが休憩をしていました。天気が良いと相模湾や三浦半島、房総半島まで見渡せると言われていますが今日は雲が多く残念でした。山での視界のいいのはやはり晩秋から早春の空気が澄み切った時期でしょうね。到着がちょっと12時を過ぎましたがここで昼食・お弁当タイムとしました。3つあるベンチには先客がいましたので芝生の上で思い思いに頂きました。今回も味噌汁の提供があり、景色と相まって一層美味しさを増幅させました。しばしの休憩後全員で記念(?)の写真をパチリ。良い思い出の1ページが出来ましたでしょうか!
これからは湯本まで90分の下りの一本道です。しばらくは歩き易いなだらかな尾根道が続きます。途中で山菜採りのグループが居たり、タラの芽を探しているオジサンもいました。この辺りはこの古道を外れると手づかずの森となっていて自然のままが残っています。
ヤマザクラの木が続いていましたがモミジやカエデなどに周りは変化してきます。
標高が低くなってくるとコナラやヤマザクラ等の落葉樹からシイやカシなどの照葉樹の薄暗い森へと辺りは変わっていくのですね。そんな森の中に湯坂山城址があります。看板がその場所を案内していますがこんもりと残る土塁が当時を偲ばせるのみでした。
古道は戦略上重要な街道であった為秀吉の小田原攻めに備えて後北条氏が辺りに多くの山城(砦?)を築いたと言われています。
この先から石畳の長い道が続きます。途中には木の根が飛び出して注意しながら足を運ばなければなりませんでした。良く写真に使われている湯坂路の看板風景でした。
それも過ぎると再び石畳の道が続きます。今度は自然のまま?整備されてない、崩れたままの石畳です。それに急な下りもあり、全員慎重な歩幅でペースはゆっくりとならざるをえませんでした。注意しながらの歩行ですが、落ち葉や苔の石もあり足を取られる会員もおりましたが大きな怪我にはならずにホッとしました。全員口数も少なくなって黙々と歩を進めやっと下に箱根駅伝が走るここ国道が木々の間からチラホラ見える様になって勇気100倍、最終地点に到着です。有名な函嶺洞門の脇に下りてきました。予想外に長い過酷な路でした。国道脇の広場でクールダウン体操を行い、身体を解して解散となりました。
やはり箱根の山は厳しいですね。短い距離で高低差が大きい為急激な上り・下りがあり、しかも古道故足場が悪い所が多いですね。でもこれが人気になっている要素でしょうか!
ああ、皆さんお疲れ様でした。駅近くで解散、そのまま電車に乗って帰宅のメンバーと温泉で汗を流すメンバーとに分かれて本日のウォーキングは終了しました。
来月は特別企画「熊野古道を歩くで」希望者により和歌山まで遠出します。
(有田記)

