四季酩酊 第87回
波に漂う泡沫
酒坊
昼の男と夜の女が普通の恋人同士になるのは難しい。女に翻弄され続ければ太宰になれると思ったが、所詮無理な話だ。 続きを読む 文学青年私記 ⑩
仕事を終えるとその夜も浅草小路のネグリジェバア「スマイル」でUと飲んでいる。看板通りにホステスはネグリジェ姿だった。馴染みの女は洋子といって酒焼けした声の小柄な身体をしていた。洋子を素材に『砂の女』という小説を書いたことがある。 続きを読む 文学青年私記 ⑨
敗戦後の日本は戦前に比べ、日ソ漁業交渉などで漁獲高の割り当ては厳しくなっていたが、昭和39年頃の基地の街の函館は出航の5月に街中が賑わいを見せた。函館港に日本各地の漁船が続々と集結する。十字街や松風・大門は長靴を履いた漁師が闊歩して北洋さん一色になる。 続きを読む 文学青年私記 ⑦

函館は圧倒的に女性が多い街だった。それも若い女性が多い。大きな企業は日魯漁業と函館ドックで働く場が少ない。男は札幌か東京などの大都会に出ていくが、女は地元に残るが仕事が無かった。あるのは夜の仕事だった。 続きを読む 文学青年私記 ⑥
6月7日(火)曇り 「愛犬を預ける」
午後3時、ペットホテルのアミさんが我が家の愛犬を預かりに来た。このホテルは狭いゲージに入れずに、居間でアミさんたちと一緒に寝起きをするのでストレスも少ない。不安げな顔も見せずに車に乗せられて行った。
6月8日(水)東京曇り・函館雨 「快適な新幹線」
東京駅12:20発~函館着16:34
はやぶさ19号 7号車14番 E・D席 続きを読む 北海道新幹線で函館に行く
東京に赴任して1年足らずで函館に転勤を命ぜられた。これには理由がある。社員がFS会の会長の娘と恋愛をした。そのまま発展して電気店を継ぐ話はたくさん聞くが、どうも拗れて退職した。急遽後任が必要になり、たまたま同じ学校の同級生だった私に白羽の矢が当たったという事です。 続きを読む 文学青年私記 ⑤

「てなもんや三度笠」が放映された昭和37年5月に、東京支店第2営業部サービス課に配属になった。台東区松永町27番地。昭和通りの5階建の5階にサービス課があった。 続きを読む 文学青年私記 ④
昭和37年(1962年)3月に高校を卒業して早川電機工業株式会社に入社しました。夏休み前に受けた日本放送協会の不採用の連絡が遅く、2学期に入り学校に行くとほとんどの者は就職が決まっていて、早川電機の2度目の募集で何とか採用された。基本給11,500円・皆勤手当450円・奨励加給1000円の合計で13,000円である。 続きを読む 文学青年私記 ③